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460ページもあるから、集中力の足りない自分には拷問の厚み。
まぁ、休み中の大仕事ってとこだろか。
間宮林蔵。
農家の出だった林蔵という人間が認められ、のちに幕府の意向にそった形で仕事として樺太への調査という好機が。本人の興味からチャンスが生まれ、野望と野心、気質と勤勉さ、それから気力体力がともなって結果につながる人生を見せてもらった。
大陸からの半島とも個島とも言われ当時未開の地だった樺太北部、その地をアイヌやさらに北に住むギリヤーク人の協力をえて、二度目にその地が島であることを単独確認。1808年のこと。
ドイツ人であることを偽ってオランダから鎖国中の日本へ入国したシーボルトが、国外持ち出し厳禁にあたる日本地図の写しを密かに持ち出し、自著に書き記したことで、現在世界地図の中で唯一日本人名が使われることになった。mamiya-seto(間宮海峡) 1808
シーボルトもよく幕府に捕らわれる前に複製を作って隠しておいたものだよなぁ。この人はやっぱりスパイだったんだろうか。歴史上に名の残る人ってやはりすごいんだ。
冒険部分が一番の楽しみだったけど、吉村氏が書く林蔵のしたたかさ、慎重さ、こころの動きなどが実際の歴史、事実と溶けあってとてもおもしろく読みすすめた。
取材ものってすごい。