2023/10/02

10/2 北イタリア_03/10 クラッセ

9時サン・タポリナーレ・ヌォーボ。今日も1番乗りかと思いきや、すでに先客がおり、その後も観覧者は続いて入場する。とはいっても人の少ない朝なので空間はひんやりとしている。明るく広い空間は、身廊をコリント式の石柱がアプスに向かって12本連なる大きなバシリカ教会堂だ。12という数字はやはり12使徒か。柱に沿って上方を見上げると左壁面を22人の聖女像が、右面には男性像の殉教者が、どちらもアプスに向かってずらりと並ぶ。人物は花の咲くみどり色の草原の上に足を置き、白い衣を纏いその背景は金色の色石が背景として使われ、煌びやかで荘厳な行進だ。さて全体を見て、そこから二段上にあたる最上段には、キリストの受難と奇跡が24の図像で示されている。距離が遠いから少し見にくかったのは残念。それでも創建当時は床面が今よりずっと下だったという。これが6世紀のモザイクなのだ。

10時半Museo TAMO Mosaico - Complesso di San Nicolò。ここでは、移設された壁や床モザイク、原料の色石やガラス、テッセラ造りの道具など、ここで観ることができた。街を歩きサンタマリア・イン・ポルトを拝観しPorta Nuova門をくぐって午後はクラッセを目指すことに。地図で見るとほぼ直線の一本道。いい時間の列車がなかったのと、バスは乗り方がわからないから見送ったのだけど、距離は中心部から5.5kmを歩いた。


クラッセは小さな町で静かなところだった。サン・タポリナーレ・イン・クラッセは大きな教会らしく、ラヴェンナからの直線道路沿いの畑の向こうにずっしりとした姿と鐘塔が見えていた。ずいぶんと歩いたのに入口がわからず外を一周してやっと入館。やはり中も素晴らしい広さの教会で、後陣、祭壇の上のアプスの壮大さはこれまでで一番か、いや、昨日のサン・ビターレの方が大きかったかもしれないが。さてクラッセのアプス、そこにはキリストと12の羊が描かれる、12の羊は12使徒を起草させる神のつかいとしてのモチーフ。そして天空に浮かぶ彩雲から神の手が。下段には四福音書記者。歩き疲れて座席に少し座って眺めさせてもらった。ラヴェンナから少し離れているからだろう、観覧者も少なく静かだ。穏やかな空気と包まれるような空間、優しい日差しが差し込んでいる午後だった。

 グーグルマップスの検索結果にある午後4時頃の列車をめざしクラッセ駅へ。しかしチケット券売機のリストにその列車が見当たらない。午後7時が最もはやい次の列車となっている。3時間も経ったら日が暮れる。まずいな。

 教会近くにあったレストラン横のお店らしきところへ戻る。タバッキらしきお店だったのでそこでバスチケットを買えないか尋ねることに。すると、あるよ。と、あっさり。1.5ユーロのチケットを渡されたからこれでラヴェンナ市内に行けるか聞くと問題ないという。よかったぁ、助かりました。数分後、近くのバス停にバスが滑り込み、運転手さんにチケットの打刻を教えてもらい一安心して後部の座席へ。明るいうちふたたび市内へ戻ることができたのでもう一度地下水の教会を拝観。何度も通っているコンスタンティウス邸を横目に宿へ戻る。夕食はホテルローマ並びのナイフにした。到着の夜に迷ってやめたのだ。その時は混んでる店に入る勇気が出なかったということ。玄関入ると、まだだよという。夕方は5時半からとうので出直し、ようやく円形のテーブルについた。英語のメニューを案内してもらいオーダー。ここのシーフードサラダいい。パスタもいい。味もいいけどボリュームもすごい。なんかいい。またいつか食べに行けるかなぁ。