若い頃ずいぶん世話になった方が亡くなった。
Eさん。
思い出すのは、いつも独特なイントネーションの「さぃとうくん、ねぇ...」ではじまるおはなし。よく名字から声に出してくれていたっけ。
視力の良くないカメラマンっているよね、あれはダメだよぉ。
とか。
車洗ってからしごと行こうとか。
教えなんかもいろいろ記憶にのこってる。
早朝の待ち合わせなんか、自分は酔ったまま車に乗り込んでくるのに、よくいろんな周りのことをきにしていろいろ言っていたっけ。おもしろいよなぁ。
泊まりがけの撮影のときなんか、同室なものだからよく飲まされてた。
まぁ、自分も酒きらいじゃないんだけど、とてつもなく強かったんだEさん。
ついて行くことはできなかったも。
そして、世話になった人がいなくなったのに、
この街や日常はなにもかわることなくすすんでいる。
なんか不思議なものだよなぁ。
Eさん、いまごろむこうでお気に入りのカウンター見つけてまた飲んでるんだろうなぁ。
きっと、たばこの煙もくもくさせながら......。
こちらにまだのこっているわたしらも、少し寂しくなるけど。
ご冥福をお祈りします。