2024/04/29

4/29 roma2

ローマへ足を踏み入れたのはイタリア4度目にして初。この街の有名スポットは人人人。

芸術学部生の同期Kさん一押しの教会へ出向いたところここはまるで違う空気感が漂い、通りから階段を降りると入り口に立つあやしい男が一人。彼に軽く会釈しファサードをくぐって建物中に入ると中にはたった二人の見学人のみ。外気とは打って変わって空気がひんやりしている。

絶好の環境。

薄暗い中にアプシスの絵が目に入ってきました。

キリストと金色のテッセラが散りばめれた十字架を中心に、上部には翼のあるライオンと翼のある雄牛がいます。マルコとルカでしょうか。そのさらに壁側にヨハネとマタイもいます。

さっきまでいた唯一の観覧者もすでに帰ってしまっていて、じっくり見たり写真撮ったりしているとさっきの男が声をかけてきました。

右側廊の突き当たったあたりに1ユーロを入れるとモザイクを照らすライトが付くことを教えてくれたんです。写真を撮るなら明かりをつけた方が良いという。

それで再度撮影しなおして、、、


その後、彼の好意で、鍵が開けられ左袖廊の天井画とモザイクも拝見。

そしてモザイクの近くと裏の礼拝堂を案内するからと、教会の入り口を施錠してしまった。閉じ込められた状況。。しかも誰も入ってくることのできない危険な香り。。ここはもうイタリア南部。。。

また別の鍵を開けて階段を登ると、パイプオルガンの部屋。そしてアプシスをすぐ横から見られるところだった。

後陣のモザイク (西暦 387 ~ 417 年)がすぐ目の前に!

彼が言うのは「顔の色や手の色をよく見てください。くすんでいるところは4世紀。明るい色の石は19世紀に修復されたのです」

ほんとだ〜。

そして、また違う鍵を開けさらに奥へ階段を登る。

裏にある礼拝堂のフレスコはそれなりに傷んではいますが、貴重なもののよう。


結局その男は、マリオ・アントヌッチさんといって、教会主というか、番人というか。

研究書籍「プデンツィアナの複雑な機能的変化を、西暦 313 年から325 年の期間まで遡及するという仮説」という本を書いた著者だった。それは購入した本に帰りがけサインをお願いしたことでわかったのでした。


現存するローマ最古のモザイク画を堪能。それは387 ~ 417 年のモザイク。

詳細は避けつつも、1588年に大規模改修ありその時にモザイクの破損箇所がフレスコに置き換えられ、

1831年にそのフレスコの埋めていた破損箇所のフレスコ部分は再びモザイクへ置き換えられたという。