2024/03/17

3/16 通信教育課程芸術学部芸術学科芸術学コース 卒業


バスを降りて正面の階段を上る。そこからさらに卒業会場へはずいぶんたくさんの段数の階段。瓜生山にあるキャンパスが山の斜面に立っているのを多分初めて実感した。三年前の入学式には来ていないのでこの階段を登るのが初めてなのは、スクーリングなどで何度か登校していたが土日は正面が閉まっていて登れなかったので。昨夜の前夜祭に続いて、今日も会場入りする前にOさんに会えた。おかげさまで恐れていた孤独感は和らいでいる。感謝。

卒業式がどんなものかなどという記憶はほとんど消えている。なぜならそれはおそらく35年前が最後だから。周りが皆同士とへ言葉を交わし騒々しいがやがて開式が促されると静かになった。校長の言葉や、来賓の祝辞を受け、和太鼓の演奏が始まった。ずんずんと全身に響いてくる演奏を聞いているうちに、なぜだろう涙がじわり。

ちょっとクールに構えていた自分だったけど、実際には入学から卒業へ向けて学んだ事は多くあり、レポートを書いては試験を受け、スクーリングを受けてはレポートを書き、果たして自分にはできるんだろうかと疑問を持ちながら始めた卒業論文は完成までに1年半かかっている。常に追い詰められていてあまり実感をしていなかったけど、じわりと涙が出るほどやはり自分なりに頑張ってきたのかもしれない。それがじわり涙となってあらわれた。

分科会では、卒業証書が一人ひとりに江本先生から渡され、その後それぞれが一言のべる場面があって、最短の2年でやりきった方、たいへん長い時間を要した方、在学中の生活の激変に悩まされた方、若い頃のトラウマを乗り越えた方、多くの生徒がそれぞれたいへんな思いで一つ乗り越え卒業を迎えたことを聞くことができ、また励みにもなった。みなさん卒業おめでとうございます。

そして自分へ、ひとまずおつかれさま。


卒業研究展では最終提出した論文が提出時そのままの形で、一部ごとにファイルに収められインデックスがついてここに並んでいた。総勢55名、およそ11万字の研究の成果である。このうちの一冊が自分のもの。
『日本写真の導き出す時間のかたち -近・現代美術としての写真ー』本文17ページ19752文字、資料編31ページ