カタール航空3機を乗り継ぎ23時間50分かけて北イタリアに降り立つと、おもったより暑い。去年のフランスシャルル・ド・ゴールとは違ってすんなり入国できた。今回は鉄道をつかって都市移動の多い旅になるので事前のweb予約に時間を要したがいよいよ本番がはじまる。トレタニアとイタロを予約しておいたので電子チケットか紙にプリントしたチケットを使うんだけど、問題は地域列車。乗車日にwebチェックインの必要があってこれを怠ると無賃乗車として罰金が課せられるらしいの。改札のないイタリアらしい仕組みらしいが、なんだか緊張感ある。それも年々仕組みがずいぶん変わってきていてwebの情報では最新の状況がつかめなかった。結局、web購入時に送信されていたメールにあるチェックインリンクを押す。これでチックイン完了メールが届き、チェックイン完了画面へのリンクもある、というものだった。検札へはこれを見せれば良いのね。データ通信は絶対に必要なのね。
最初の関門マルペンサエクスプレス。チケットには列車名だけ記載されマルペンサエクスプレスだよなんて一文字も書いていない。そこで駅の係員に尋ねようとすると、「近すぎます!」と怒られた。レディに対してディスタンスをとるようにとのことらしい。失礼しちゃいました。まぁこのチケットは二番ホームの列車だよと促された。時間のことは特に問題にしていないようだけど、予約以外の早めの列車に乗っても良いのかは、結局不明のまま。ミラノチェントラーレでフレッチャロッサ9811へ乗り換える。何日も前にチケットを予約購入すると、乗車運賃が驚くほどに安いのがイタリア鉄道の良いところ。事前の計画がものをいう。予約しておいたビジネス車両ではお姉さんからドリンクをだずねられランチボックスが手渡される。小さなサンドイッチとお菓子、ナッツとナチュラルウォーターそしてアメリカーノとミルクをいただいた。素敵なサービスだなぁ、国鉄トレタニア。1.5時間でボローニャ。地域列車は、予想していた荒れた鉄道車両ではなく真新しい。リニミ行のこの車両では同乗の客に若者の男女が多い。世界で一番長い歴史を持つボローニャ大学に通う大学生だろうか。1時間ほど揺られ多くの乗客が同じ駅で降りると、そこがラヴェンナ。
すでに夜8時をまわっていて、人気の少ない街路灯に照らされた明るい歩道と暗い歩道が交互にやってくる。イタリアの夜の小さな町の中を恐る恐る歩いて予約しているホテルローマを見つけ、薄暗くてちょっと鄙びた感あるフロントへ恐る恐る入る。「イタリア語以外は少ししかだめだよ。詳しいことは明日の朝いるものに聞いてくれ」というお父さんのおかげでスピーディーにチェツクイン。夕食はホテルの裏通りにあるピッツェリアBio Alchimiaにした。がらがらの店内を奥へ案内されるのは少し怖かったけど、奥には居酒屋風に盛り上がるイタリアの客たちが大勢いて、その間の席へ促された。ビールとアンティパストから一品頼む。イタリアンビアBirra FORSTが喉を流れ、イタリアの話言葉がBGMのようになんだか心地いい。いい時だ。ラヴェンナに来たんだなぁ。